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HOME病気のコラム【獣医師監修】ウサギにとって快適な生活環境とは?飼育管理マニュアル【第2回】ウサギの温度管理とケージの置き場所〜快適に過ごせる室温の目安とは?~
2026.03.09
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【獣医師監修】ウサギにとって快適な生活環境とは?飼育管理マニュアル【第2回】ウサギの温度管理とケージの置き場所〜快適に過ごせる室温の目安とは?~

#ホームケア
ウサギの温度管理とケージの置き場所〜快適に過ごせる室温の目安とは?~

ウサギは暑さや寒さに弱いため、適切な温度管理がとても重要です。

暑すぎると熱中症になり、寒すぎると消化管運動の低下などを引き起こします。ウサギにとって快適な室温を維持するためにはエアコンによる温度管理が必須となります。一年中稼働することで電気代はかかりますが、ウサギの健康のために適切に使用していきましょう。

ウサギの温度管理|適温と室温の目安

一般的に若く健康な個体であれば、室温は20〜25℃程度が適温とされています。しかし、一年中同じ室温にすることが必ずしも適切とは限りません。冬の22℃と夏の22℃では人間であっても温度の感じ方には違いがありますよね。そのため、ある程度は季節に合わせた温度設定が安心です。

エアコン設定温度に頼らない室温管理のコツ

温度管理を行うコツとしてはエアコンの設定温度で室温を判断するのではなく、室温計をウサギのケージの近くに設置することです。人間が生活している空間と、ウサギが生活する空間では高低差があるため、注意しましょう。

【ウサギの適温の目安】

  • 冬場:20~22℃ 
  • 夏場:24~26℃

ただし、活動量や体格、年齢や基礎疾患によっても適温は変わってくるため、ウサギの様子を観察しながら調整しましょう。

ウサギが暑い・寒いと感じているサイン

室温が適切でない場合、ウサギたちの行動には変化があらわれます。温度計をみて調整することも大切ですが、ウサギの様子もしっかりと観察しましょう。

暑い・寒いと感じているときのサインは以下の通りです。参考にしてみてください。

暑いときに見られる行動

暑いときに見られる行動
  • 冷たい床を選んで寝そべっている
  • 呼吸が速い
  • 耳が熱くなったり、赤くなったりしている

その場合は室温を少しずつ下げましょう。一気に冷やしすぎると消化管運動が低下する恐れがあるので注意しましょう。ケージの上に保冷剤を置くことも効果的ですが、その際にはタオルにくるんで水滴が落ちないようにし、かじらない位置に置きます。

保冷剤などでウサギの体を直接冷やす行為は凍瘡(しもやけなどの症状)や誤食につながるので控えましょう。ウサギの体を冷やすのではなく、ウサギが生活する空間を冷やすことを意識しましょう。

寒いときに見られる行動

寒いときに見られる行動
  • うずくまって動かない
  • 耳や体が冷えている

その場合は室温をあげましょう。湯たんぽやヒートマットなどの使用、ケージにタオルをかけることも効果的です。ペット用のかじられにくい材質のものを選び、コード類などは露出しないように保護しましょう。熱い湯たんぽは直に触れることで火傷の危険性もあるため、必ず布などに包んで使用しましょう。

ライフステージに合わせた調節

若い成ウサギの室温はやや低めでも問題ありませんが、子ウサギや、高齢のウサギは体温調整が苦手なため、より慎重に温度管理を行う必要があります。元気な成ウサギと比べ、室温はやや高めに調整します。ウサギの様子をよく観察し、活動性や食事への食いつき、排泄の様子や呼吸の仕方などを参考に調整しましょう。

ケージを置く場所はどこにしよう?適切な設置場所とは

ウサギは基本的に大きな音や光など、強い刺激が苦手な生き物です。ケージを安心して生活できるスペースだと認識してもらうためにも、以下のポイントをおさえ、できるだけ静かで落ち着いた環境になるように整えていきましょう。

ウサギのケージを置く場所で気をつけたいポイント

  • 直射日光があたらない
  • エアコンや送風機の風が直接あたらない
  • 窓際の隙間風が入る場所や湿気、カビやすい場所は避ける
  • テレビなど大きい音がする機械から距離を取る
  • ドアの近くなど人の出入りが多い場所を避ける
  • 極端に高温、低温にならない
  • 置く場所をコロコロ変えない

これらに注意することで快適に生活できる環境に近づきます。ウサギは環境変化に弱い生き物なので、ケージの場所や部屋のレイアウトはあまり変えず、一定に保ちましょう。特に高齢になって視力が落ちてくると、においや感覚を頼りに生活するようになるため、位置が変わることで混乱して動けなくなってしまうこともあります。

ウサギの健康管理においてストレスを極力減らすことはとても重要なポイントです。健康的な生活を送るためにも、できるだけ心地よい環境作りを心がけましょう。

まとめ

第2回では、ウサギの温度管理について解説しました。おうちの環境によって適切な場所は異なります。ウサギの負担にならない管理方法を一緒に考えていきましょう。

お悩みの際は、いつでもお気軽にご相談ください。

次回は 第3回:ウサギの室内散歩 について詳しく解説します。

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コラムの執筆を担当した獣医師紹介

堀間莉萌獣医師
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